レザークラフト 曲線を縫う
ハンドルのちょい足し(『レッツDIY_05、06』)は直線を縫うだけだったので必要ありませんでしたが、今回はこれからの事を考えて曲線を綺麗に縫うコツをご説明します。
曲線縫いを習得して、色々な形状に対応出来るようにしましょう
直線、曲線を組み合わせれば複雑な形状の革も縫えるようになります。
それでは始めます。
曲線上に穴を開ける道具
例えば丸くくり抜いた革のフチをぐるっと1周縫いたい時、
これまでの4本菱目打ちやフォーク目打ち(3本)写真のような10本目打ちなどとにかく直線上に穴は開けられても曲線に沿って穴を開けるには不便です。
このように曲線に沿って綺麗に穴を開けるにはどうすればいいかと言いますと
2個ずつ穴が開けられる目打ち、菱目打ち、つまり左側の道具を使います。
オススメの道具
”一目重ねる” 所は何本目打ちでも同じ考えです。
4本(一度に4つの穴が開く)の時に比べて地道な作業になりますが、細かく角度を変えて穴を開ければ緩いカーブ、きついカーブ複雑な形でも対応出来ます。
4本目打ちと同じ幅 例:サイズ:2mm(4mmピッチ) を揃えると同じ幅で穴が空くのでいいと思います◎どんなに高価な物でもキレが悪くなったら研いで使用します。
綺麗な穴を開けるにはガイドラインも必要です。
穴を開けるための曲線ガイドラインを引く
これまでの直線縫いならば、定規と革を傷付けない程々の硬いとんがった物で対応出来たのですが、曲線となるとそうも行きません。
オススメの道具
通常の革作業で使うのはネジ念(1,700円前後)というこの道具です。名前の通りネジを回して革の淵からの距離を調整出来ます。個体差があると思いますが私が持っているのは最大8mmです。これだと直線も曲線もいけます。
10年以上前に買ったので全く同じ物は見つからなかったのですが、SEIWAさんやクラフト社さんで2,000円位の価格なら確かだと思います。amazonレビューで「8mmほどしか開かない」と低評価の方がいましたが、その通りで私のも最大8mmです。8mmも開いて使う場面は無くそうゆう物です◎ほとんどの場合は3mm前後開いて使います。
参考になるかどうか、ネジ念動画あります。
ただこれは手に入れ辛い、買う程ではない場合の代用品を考えました。
フォークで代用する
身の回りを見回してまた辿り着いたフォーク。姫フォーク、デザートフォークと言うのでしょうか先が2本の物がいいです。
ポイントとしては左のように使うと革に傷が付きやすいので、右の向きで使用します。先はなるべくツルツルに加工し革を傷つけないようにします。手で触って引っかからない感じです。
耐水ペーパーや砥石で加工します。
一番左の茶色は小中学校の頃に使った木工用の紙やすりです。これでは無く出来れば水を少し付けながらヤスれる耐水ペーパーの400番前後を。(写真右の3つのように茶色でなくて黒や白です)
100均でも何種類か番号違いで入った物が売っています。フォークの先をクルクル軽く小まめに回すように地道に磨いてください。
ただ、ネジ念は幅を調節出来ますがフォークは幅が広すぎる場合があります。
そうなんだ、これだと広過ぎなのか。そもそも丁度いい幅は何ミリなの?
わざと大きめにしておいて縫った後から革を切る場合を除くと3mm前後がいいと思います。慣れたら自分の好みで幅を変えてみてください。
加工しても惜しくないフォークを選び、ペンチで幅を3mm前後に狭めても。
『レッツDIY02_目打ちを作ってみましょう』で使った物が幅も3.5mmと丁度良かったのでこれを使います。先も丸いのでこのまま、もしくは気になるようでしたら軽くヤスってください。
これの、先が2本の姫フォークかデザートフォークがあれば良かったのですが見付けられなかったので、余分な端の1本を切断、もしくは切れないようでしたらペンチで内側に曲げてしまいましょう。外側に曲げないように注意してください。カーブしている方向にもっとカーブさせます。
これで革のフチから3.5mm位の所にガイドラインが引けるようになったでしょうか。(革の厚みで若干変わります)
この後は 1 に戻って2本目打ちで線に沿って地道に穴を開け縫います。
縫い方は『レッツDIY_03:実際に手縫いをします』や『革の手縫い_縫う』(30秒動画)をご覧ください。
本日は以上です。お疲れ様でした◎
直線の場合の穴の開け方
追記:直線を縫う
直線を縫うための穴を開ける時も今回と同じ考えで、最後の1目を重ねます。目打ちの本数が多い(例:4、6、8など)ので今回よりもサクサク進むはずです。
ですが、あまり多い(10、12とか)と木槌などで叩いた時に力が分散して使いづらい場合もあります。
実は私は初めて使った目打ちが4本菱目打ちだったためか、その叩き具合とテンポに慣れてしまって10本などは少し使い辛いと感じてしまいます。個人差があるので自分に合った物で◎
ここで使っている道具のほとんどは「お勧め道具」のページで詳しくご紹介しています◎