ファスナーに革を真っ直ぐ着ける
革に限らず布にも使えるファスナーを真っ直ぐ綺麗に付ける治具の制作です。
ジグ? 真っ直ぐ着ける位教わらなくても出来るよ
確かに。でも今回は完璧にやります。治具の制作は簡単ですし一度作ってしまえば楽です。
ファスナーを真っ直ぐに着けるための治具の作り方
ポーチやペンケースなど布でも革でもこんなふうにファスナーを着ける場合があると思います。
表、裏ともに金具(務歯・ムシ)の中心から革(布)までの長さを均等に、なおかつスライダー(引き手)が通る幅も考えて布を残す必要があります。
それらを毎回測るのは面倒なので治具(上)(下)を作ってしまおうという事です。※今回は金属の5号サイズのファスナーを想定して作ります。
ではまいります。
<治具・下>を作ります
5号ファスナーは金具(務歯)部分の厚みが2.6mm位ですのでその半分の1.3mm位の厚みの厚紙やダンボールを使います。(薄い物しかない場合は貼り合わせても◎)
Aの横の長さ(20cm〜)は適当です。でも、あまり短いと何度もファスナーを動かさないといけないので注意してください。Bの1.5cmも大体で。
Aを1つ、Bを2つ切り出します。
Aの上にBを2つ貼り付けます。BとBの間は6mmと厳密に測ってください。5号ファスナーの金属の幅が6mmだからです。下半分がBとBの間にすっぽり埋まるようにします。
こんな感じで治具の下、完成です。
<治具・上>を作ります
(下と違う紙で作ってしまいましたが、同じで大丈夫です)上は下と違って長さ以外厳密です。
長さは適当に12cmとしました。
C : 12cm × 12mmを1個
D : 12cm × 3mmを2個切り出します
Cの両端にDを貼ります。すると必然的にDとDの間は6mmでファスナーの金具の幅と同じになります。
治具の上も完成です。
ファスナー布部分にノリを付けます
ノリ(や両面テープ)を付ける時もこの治具は活躍します。
<治具・上>が被さっている部分はノリをつけたく無い部分なのでこの状態で見えている布のみノリ付けします。<治具・上>はずらして使います。
長ければずらす回数が少なくて済むんだね
ここでは革用のゴムノリを使っています。<治具・上>を外すとマスキングしたように3mm幅でノリの無い布部分が現れます。
ファスナーと革(や布)を貼り合わせます
<治具・下>の上にファスナーをセットして、<治具・上>を上からセットします。<治具・上>に突き合わせるようにぴったりと革を貼ります。
ファスナーの金具の両側の布が3mmずつ均等に出ます。
裏がある場合は同じようにします。
こんな感じで治具を使えば真っ直ぐ+金具の両側の布を同じ幅に残すがいっぺんに楽に出来ます。
以上ファスナーの治具を作る、でした。
YKKのエクセラ
ちなみに、ENBARQMENTで使っているファスナーは他に比べてかなり高いYKKのエクセラと言う種類を使用しています。ここぞと言う製品に使いたいと言う方にお勧めします。滑らかで美しくて指への引っかかりもなく、、、やっぱり違います◎
オススメの道具
そのファスナーの金具の1つ1つを外して(切断して)微妙に長さ調整したい時は食い切り、ニッパーが必要です。私も使っていますがエンドニッパー(刃がハンドルに対して直角になったもの)だと失敗したカシメやハトメを喰いちぎって外すのにも使えて便利です。全く同じ物が見当たらなかったのでこちらで。
次回もお付き合いください。
お疲れ様でした◎
2020年1月22日追記
金属ファスナーの長さ調整の方法を書きました。本格的にファスナーを追求したい方はぜひ◎
ここで使っている道具のほとんどは「お勧め道具」のページで詳しくご紹介しています◎