マネートレイ:紀尾井町内科様
東京にあるクリニック、紀尾井町内科様よりマネートレイのオーダーを頂きました。リボンのピンクは紀尾井町内科様のコーポレートカラーです。
【以下はこのマネートレイの制作過程です】
この写真をご覧になってオーダーしてくださったとか。この時は飲食店様の開業に間に合わせてお作りしたのでした。
お打ち合わせ資料です。リボンの色と入る位置を確認しています。
”1”に決まりいよいよ制作に入ります。
革の表面を取り除いた時に出る余りの革、床革(とこがわ)でトレイを形成するための型を作ります。
革は北米産の牛革、黒、1.3mmの厚みがあります。最近良く使っている革なので、クセや扱い方が分かってくるのは定番の良い所だと感じます。
そのままだと張りがあり過ぎるので揉んで柔らかくします。
裏から霧吹きでたっぷり水をかけて更に柔らかくします。
型付けします。4角のバランスを見ながら少しずつ押して深くしていきます。たっぷり水をかけたのはこのためです。
結構な量の水をかけたので、ここで油分を補っておきます。
コインを取りやすそうな、ゆるいカーブが出来ました。
裏に張り合わせる豚革も霧吹きで湿らせます。
表と裏の貼り合わせ、この作業は何度やっても緊張します。
定番で作っている商品にしても、緊張する作業と言うのが時々出て来て、そこを越えるまでは安心出来ずにお客様にも”そろそろ発送出来ます”という連絡が出来ません。最悪そこで失敗して最初から作り直しという事が頭をよぎるからです。
底の裏は硬くて厚みのある牛革で高さを出します。
ここも磨きます。
底を張り合わせる前に着きを良くするためツルツルした表面(アメ豚はツルツルしています)をカッターで粗します。
コーポレートカラーに近い色のサテンリボンをかがって完成です。
1万円を置いた時のイメージ。
紀尾井町内科様で実際に使って頂いています。
ありがとうございました。