INKSCAPE 円を応用して桜マークを作ります
今回は2時限でダウンロード&インストールしたインクスケープを使って実際にイラストを描いてみたいと思います。
描くのは上の画像の右端にもある桜マークです
円を応用して桜のマークを描きます
初めての方にはいきなり難しい事をと思われるかもしれませんが、桜をフリーハンドで描くのでは無くて
円を少し加工し1枚の花びらを作ります。
それを5枚複製して最後にくっつけるだけなので構造を知ってしまえば簡単です。
それではインクスケープを立ち上げます。(横の「X」マークはMacの方がインクスケープを立ち上げた時に一緒に現れるものです)
余談ですが画面のサイズは右下でしか変更出来ないようです。
円を描きます
円の中(桜マークで言うとピンク)と外側の線(桜マークで言うと黒)の色を決めるために<オブジェクト>から<フィル /ストローク>を選んで右側に窓を出しておきます。
<円・弧ツール>を選んでマウスをドラッグすると最初は四角い点線のみで”円”がありません。
”× 塗りなし” のように今出した<フィル /ストローク>の設定が何もしていない状態だからです
中の色(フィル)をここでは左から2番目の「単一色」を選び、RGB,CMYKなど色々ありますがホイールで直感的に選んでみます。
外側の輪が同じ所を指していても中の三角で鮮やかさ、明暗を変えられます。
外側の円で色を選んで、中の三角で更に細かく調節出来るのよ
画面の下にだーっと並んでいる色をクリックしても変えられます。
円の色(フィル)を選んでから<円・弧ツール>を使うと最初から点線の四角の中に丸◯が作れます。
ちなみに正円を描きたい時は control を押しながら割と正確に斜め下にドラッグします。”割と”正確に斜め下でないと楕円になってしまいます。
円の周りに線をつけます
桜マークの輪郭になる黒い線を描きます。
<フィル>の隣の<ストロークの塗り>がそうです。ここでも×の隣の「単一色」を選び、「ホイール」で黒を選びました。これだとちょっと線が細くてサンプルのようにならないので
<ストロークのスタイル>→「幅」で線の太さを3としました。
「線種」をクリックすれば点線なども沢山の中から選ぶ事が出来ます。
複製(コピー)します
花びらを作ってから必要なワザとなりますがここで複製の説明を。
コピペじゃダメなの?
ナイスアシスト。イラストレーターの時のようにコピペだと上の画像のように余計な白が付いて画像がガタガタするの
インクスケープの場合の”コピペ”はコピーしたいイラストの上で右クリック、「複製」を選びます。
一見何もおこっていないように見えてこっそり重なって2つ目が出来ているので左の一番上の矢印マーク↑、<選択ツール>でずらすと確認できます。
※とこの時点でこう書いていましたがWinとMac、バージョンでも違う事が判明。私はMacなのですが昨日コピぺ(Ctrl+C → Ctrl+V)をした所、後ろに「白」が付かずにちゃんと出来てしまいました。(いつの間にかバージョンが変わっていたのでしょうか。。。)
ただ同じようにしても「白」が付いてしまう時もあり理由が分かりません。ですのでこの記事はそのまま残しておきます。(2018年5月9日)
花びらを描きます
円の描き方も分かったところで、いよいよ花びらを1枚描きます。
1枚というのがポイントです◎<円/弧ツール>縦長の楕円を描きます。
ここで<スポイトツール>の説明になりますが、もし画面上に描いた物で「これと同じ色が使いたい」という事があったらスポイトツールの出番です。
例えば私は左の桜マークのピンクと同じ色の楕円にしたいので、楕円を選択しておいてスポイトで桜のピンクをクリック、色を吸い上げます。
イラストレーターですと桜の黒い縁取りまで同じになる所ですが、インクスケープでは線は線で別に決めます。線の色をスポイトツールで選ぶにはshiftキーを押しながらクリックします。
桜マークに戻ります。
自由に変形出来るようにします
線を黒くして、適度に太くしました。細かく形を変えるための準備をします。
楕円を選択しておいて上のメニューの<パス>→<オブジェクトをパスへ>を選びます。
一見何も起こっていないようですが、これをする事で変形させるためのポイント(のような物)を追加出来るよになります。
<ノードツール>を選び、上の □に+マークを選び、線の上をダブルクリックして点を2つ追加します。
あれ?そのマークが僕の画面には出ていないよ
ノードツールを選んだ事によって現れる物なので選んでいない時は現れません◎他のツールも同様で、ぽちぽち押してみると分かるのですがそれぞれに使える物が表示されます。
最初からあった楕円の頂点の点をcontrolを押しながら少し下げます。controlを押すことで真っ直ぐに下がります。
花びら1枚、完成しました。次はこれを5枚に複製して丸く並べます。
花びら5枚を1つにします
3の説明と重複しますが、花びらの上で右クリック、複製を選びます。
綺麗に開かせるため先ほど複製した花びらを回転させたいので<オブジェクト>→<変形>で右側に窓を出します。
<回転>を選び 360度 ÷ 5枚=72で角度に72を記入し下のApply (OK) をクリックします。複製、72記入を繰り返し5枚花びらを作ります。
周りに作った緑の正円は中心から同じ距離に並べるための目安です。
花びら5枚を<選択ツール>で全部選択し<パス>→<統合>を選びます。<選択ツール>で全てを一度で囲むようにマウスをドラッグしてください。
なるほど、囲めていない部分が少しでもあるとその花びらは選択されないね
一瞬で1つになりました。
個人的意見ですが、私はこの<パス>→<統合>はイラストレーターの時からよく使っていました。
文字を書きます
「い」の後ろの白い丸は1で説明した通りです。ここでは白い丸を桜の中心に配置する方法を書きます。
画面の上と左に定規が書いてあります。そこにカーソルを持って行って上からドラックすると画面に平行な青い線が出ます。これがガイドラインです。
同じように左からは画面に垂直な青い線(ガイドライン)が出ますので、それぞれ桜の外側を囲んでいる四角の中心に合わせれば交差したところが桜の中心という事になります。
この青いガイドラインは印刷の時は出ないんだよね
注意点:macだと日本語入力が出来ません
2018年3月時点
左から「A」とある<テキストツール>を選択し、画面の上でクリックして始まる位置を決め、文字を打ちます。(Macは日本語で入力出来ないため、私はスティッキーズに書いたものをコピペしています)
テキストパネルでフォント(文字のデザイン)や大きさなどを変えられます。
この窓が出ていない場合は上のメニュー<テキスト>→<テキストとフォント>で右側に出ます。
決まったらApplyをクリックします。
大きさはフォントサイズに数字を入力しても、このようにcontrolを押しながら文字の外側の四角の矢印のどれかを外側に広げても大きく出来ます。
controlを押しながらでないと、横長や縦長、比率が変わってしまいます。
完成。
作業が続けられる形式で保存します
インクスケープを終了してまた明日開いたとしても今の状態のまま作業が続けられる形式で保存します。
ギンプ(画像加工ソフト)で学んだけどSNS用に保存したもの(jpeg・ジェイペグ)は1つの画像になってしまってそれを加工する事は出来ないんだよね。
そうよ。拡大や縮小などは出来ても文字のフォントを変えたり花びらの色だけ変えたり個別の加工が出来ないの。だからここでは個別加工が出来る保存方法を解説するわ。
SVGで保存します
上のメニュー、<ファイル>→<保存>を選択します。
ファイル名の右側が「.svg」となっています。(”sakura”の部分はご自分で分かり易いファイル名を打ち込みます)保存場所も自分で選べます。
もし「.svg」になっていなかったら右下の四角、今はInkscapeSVG(.svg)となっている所から選びます。
保存したかしてないかの判別方法
作業の途中でも万が一を考えて時々この方法で保存すると思いますが「保存したっけ、してないっけ?」という時の判別方法。(でも、不安に思ったらとにかく保存が一番です◎)
ファイル名の左上に米印「*」があったらら保存していません。ちゃんと保存出来ていると「*」は消えます。
インクスケープ1年生の私も使っているうちにこれはイラストレーターよりも痒い所に手が届くと感じるところが出てきました。
4時限もどうぞお付き合いください◎