傷の目立ちにくい革
傷が付きにくい付いても目立ちにくい革、シュリンクレザーのご紹介です。『バッグ&ラゲージの商品知識』には「(shrink leather) 皮を鞣(なめ)す際に薬品を加え、ぎん面を収縮させ、独特のしぼを強調した革。「シュリンケン・レザー」とも呼ぶ」とあります。
「ぎん面」とは革の表面の事です。
私はお客様に説明する時、表面がクシュクシュっとしている革ですなんて言っています。
シュリンクレザーなら傷が目立ちにくい
右がシュリンクレザー、左がそうでないレザー。
どの位傷が目立ちにくいかと言うと。。。この3つ、私が使って来た手帳カバーです。左の黒2つはそれぞれ1、2年使いました。その後は今日まで右のシュリンクレザーで作った物を使っています。
傷のつき方を比べました
シュリンクレザー手帳の方6年目に入りました。ショルダーバッグの中に入れて持ち歩いていますが傷はクシュクシュに紛れて分からず、新品の時とそんなに変わりません。
どちらがいい悪いでなく好みの問題で、お手入れ好きか、経年変化やキズを「随分使い込んで来たなぁ」と思えるかでしょうか◎
傷をつける
少々手荒にフォークで傷をつけてみました。点線右側、シュリンクレザーの5枚も全て引っ掻きましたがやはりと言うか目視でも傷は確認出来ず。焦茶の1枚は目立つ傷が付きました。
浅い傷なら柔らかい布などで擦ってある程度消える事もあります。
続いてフォークでグッと押すテスト。
左上のシュリンクレザーは後が残りました。右側2枚はクッキリです。
でもこれも周りと馴染ませるようにぐりぐりすると
右下グレーの革以外はほぼ分からなくなりました。
水で濡らす
ちなみに先ほど引っ掻いたヌメ革に水をかけてみます。
直後は随分大変な事になっているように感じます。傷の所は特に水を含んでしまって。
(横向きにしています)すぐに水を拭き取って40分後、かなり回復しましたが傷の跡が濃いです。少しでも後を残さないためには早めの処置も大切です。ヌメ革は特に。
*** ここからは2019年6月10日に追加しました ***
シュリンクレザーではない革同士を比べた「引っ掻き傷はどこまで直るのか」
流石にカッターで、となると厳しい結果が出ました。