1年間日に当てても変色しない革もあります
随分前になりますが、1年間クロム鞣し(なめし)の革を南向き、日光さんさんの出窓に置く実験をした事がありました。
革はクロム鞣しとタンニン鞣しの2つに大きく分かれます。(ミックスしたのもあります)クロムの方は経年変化しづらく、タンニンの方は経年変化し易い革です。
1年後の8月28日。白い紙を巻いていた所以外うっすらとホコリを被っていました。通常通り紙に巻いて日の当たらない所に保存している革と比べました。
上:通常保管 下:1年間日光に晒す
ポテンシャルの高い革だとは思っていましたが、流石にあの日差しに1年間。(自分なら真夏に30分でも居たく無い場所です)色が褪せるだろうと思いきや若干濃くなっています。驚きました。実際にやってみないと分からないものですね。
全てのクロム鞣しの革がそうだと言う事ではありません。恐らく退色する革もあるでしょう。
あくまでそうゆう革もあると言う事で。
経年変化の激しい革もあります
ちなみにタンニン鞣しの代表格ヌメ革は
このように大きく変化します。
この革は元はマットな緑っぽい色の革ですが数週間で茶色に激変します。
革の手入れを楽しめるかどうかも1つの目安に
どちらが良いとか悪いではないのでお客様に「どうゆう革が良いですか?」と聞かれたら手入れを面倒に感じるようならこの革、手帳カバー、名刺入れ、小物ならなんとか手入れが出来ると仰るならこの革、(ビジネスバッグ位広い面積になるとやはりお手入れは大変な革があります)そんな風にご提案します。
ですからずっと色が変わらずお手入れも楽、(シュリンクレザー(表面がぼこぼこ)なので)傷も目立たない革 となったらこちらをお勧めします。
** ここから下は2019年6月10日に書き足しました **
シュリンクレザーの経年変化例として、新品のお客様の手帳カバーと5年半使っている私の物を並べて比較しました。
写真では判別できないですが新品の方が少ーしマットな分白っぽく見え、5年5ヶ月で少ーしツヤが出て色が濃くりました。